昆虫イノベーションセミナー2023 〜日本昆虫ビジネス・研究最前線!〜

2023年9月1日に「昆虫イノベーションセミナー2023 〜日本昆虫ビジネス・研究最前線!〜」が開催されました.

今回のご講演は次でした.

  • (株)ファインシンタ―様「地域社会と共にコオロギ食の拡大を目指す」
  • FUTURENAUT&うつせみテクノ様「大学発ベンチャーのコオロギ養殖・研究の取り組み」
  • ⻑浜バイオ⼤学・永井信夫 教授「コオロギの生理活性:糖尿病性腎症に対する保護効果」
  • 東京農⼯⼤学・鈴⽊丈詞 准教授「国内の昆虫養殖における潜在的課題と解決に向けた取り組み」

ご存知のように,本年SNSなどで昆虫食や代替タンパク質などへのバッシングなどがありました.
我々は,現在の食・環境・エネルギーなどの社会課題,または未来の社会や産業の在り方を,我々自身の課題として解決できないか模索したいと考えております.

また,この昆虫食や産業に限らず,ファクトチェックされていないこと情報発信が不十分で誤解を受けることなどがありますが,それらを改善する一助にもなればと考えました.

ご登壇されたファインシンター様,FUTURENAUT様,うつせみテクノ様,⻑浜バイオ⼤学・永井先生東京農⼯⼤学・鈴⽊先生にはお忙しい中ご講演を引き受けて下さり,感謝申し上げます.
ご講演は大変貴重であり,個人的にも非常に勉強になりました.

特に永井先生のご研究のポイントして,ヨーロッパイエコオロギについて

  • 一日のタンパク質摂取必要量を安全に摂取可能
  • 特定の臓器の抗酸化活性を上昇
  • 糖尿病に伴う糸球体障害を抑制し,腎機能を保護

すなわち,「コオロギには有用な生理活性(糖尿病に伴う腎機能障害の抑制)があり,食品として摂取することによりこの効果を期待できる.慢性疾患の抑制/予防は安全かつ持続的に摂取できる食品によるものが望ましく,この観点からもコオロギ食は有望な食品である.」(永井教授のご発表のまとめ

永井先生・鈴木先生のご研究やご活動が正しく日本で理解されれば,大きく変わるのだろうと思いました.

有難うございました!

未来型総合農業&ロボティクス研究所との連携決定!

来年度以降の準備のため,埼玉県春日部市にある「未来型総合農業&ロボティクス研究所」(JPP様,春日部みどりのパーク内)を訪問してご相談し,バイオロボティクス研究室との連携が決まりました!

春日部みどりのパーク」は廃校になった旧富多小学校を活用し,次世代農業やロボティクスの研究を行っています.現在,民間企業4社が入居,教室・校庭・体育館・プールなどの施設を活用し様々な研究活動をされています.

東京農業大学・バイオロボティクス研究室では次の点で協力をお願いし,快く引き受けて頂きました.

  1. 教育・研究の連携(JPP様-バイオロボティクス研究室)
  2. 教育・人材育成
  3. 共同研究その他

特に,2024年から新カリキュラムで始まる「生産環境工学体験実習」で,スマート農業ロボティクスドローン水中ドローン農業機械コンテナファームソーラーシェアリング陸上養殖光制御型農業農業体験などが総合的に学べる場と機会の実現につながります.

また,東京農業大学内に,複数の農業機械企業や農業ロボットベンチャー企業のハブになる「アグリロボティクスベンチャーラボ(仮称)」を立上げ予定であり,その中核になって頂けると考えます.

共同研究としても,従来のスマート農業のみならず,新しい試みを展開していく予定です.

アグリビジネス創出フェア 2023出展決定

アグリビジネス創出フェア 2023に出展が決定しました!

アグリビジネス創出フェア 2023 スタートアップが未来をつくる〜産学官連携産学官連携イノベーション〜

  • https://agribiz.maff.go.jp/
  • 日時:2023年11月20~22日
  • 場所:東京ビッグサイト第2ホール
  • 主催:農林水産省
  • 内容:全国の産学官の機関が有する,農林水産・食品分野などの最新の研究成果を展示やプレゼンテーションなどで分かりやすく紹介し,研究機関同士や研究機関と事業者との連携を促す場として開催する「技術交流展示会」(Webサイトより)
  • 主な内容予定:
    1.「CPS環境制御装置(植物・昆虫・キノコなど)の探求型学習支援を目的とした事業化」
    2.「代替タンパク質である昆虫生産技術の展開」

東農大産はちみつ収穫

Eco&BeeCPSの一環で,蜂蜜収穫作業を行いました.
今年度は8月に一旦農大屋上での試験飼育は終了させる予定です.
2023年度の試験飼育で分かったことは,

  1. はちみつ工房様のご指導で,都市内分蜂などの大きな問題を発生させることなく養蜂ができた
  2. 東京農業大学世田谷キャンパス周辺に,養蜂に対して十分な蜜源(植生)がある可能性がある
  3. 養蜂器の設置数によっては,東農大産はちみつを一定量供給できる可能性がある
  4. 夏からスズメバチなどが多くなり,対策技術も検討する必要がある

でした.

スズメバチのトラップにはトカゲも入っていたことをオルジュ君が教えてくれました.

2フレームから蜂蜜を収穫しましたが,2kg弱を収穫できました.
今回はDNA解析用のサンプルに使用しませんが,商品開発など何かに活用できたらと考えています.
本研究は日本とアゼルバイジャンの比較も予定していますが,オルジュ君から来年アゼルバイジャンで行われる学会に招待してもらえるかも知れないことを聞きました.

また,今週養蜂研究に関して面白い記事を読みました.
ミツバチが沖縄のサンゴ礁保全をお手伝い?(沖縄科学技術大学院大学)
沖縄科学技術大学院大学は,研究機関の組織設計がきちんとしていたら日本でも面白い研究に挑戦できることを体現しているので,いつも凄いと思っています!

オープンキャンパス2023

オープンキャンパスのご参加,有難うございました!研究室の学生のおかげで,イメージに近いマナビ体感展示や販売ができました!!

  • マナビ体感・販売などの様子
  • CPS環境制御装置(植物・昆虫・茸)
  • フード3Dプリンター
  • M5Stackロボット
  • 販売の様子とコラボアイスなど

オープンキャンパス準備

明日から始まるオープンキャンパスの装飾をしました.

メインはCPS環境制御装置で,教育系ロボット,フード3Dプリンター,開発したコオロギ&はちみつ系食品を展示し,スマート農業やフード&アグリテックなどを説明します.

秋山君の論文アクセプト!

秋山君の論文が次の国際学会誌にアクセプトされました!

Journal of Insects as Food and Feed

論文タイトルは「Crickets ( Gryllus Bimaculatus ) using food waste usefulness of self-selection feed design method through each growth stage」で,コオロギ用飼料設計の新しい手法・知見を提示した,オリジナリティ高い論文です.

MOS君もそうですが,修士課程で学術論文を投稿・掲載されることは稀で,彼らが如何に優秀で努力をしているかの証明だと思います.

おめでとうございます!

オープンキャンパス準備と販売

8月5-6日のオープンキャンパスでは,本研究室は431教室の展示,サイエンスポートの展示,農大サポート内でうつせみテクノの販売を予定しています.

商品は,コオロギねじチョコ百花はちみつコムハニーはちみつグミはちみつドロップはちみつのど飴流山高校×ナミキアイス様のコラボアイスを予定しています.

高校生用に配布するはちみつキャンディは一部農大産のものを使用していますが,上記のはちみつは千葉県のはちみつ工房様のものを使用させて頂いています.