農業環境工学関連学会2023 OS開催
農業環境工学関連学会2023(https://sites.google.com/view/agri2023)がつくば市で開催されました.本学会は,日本農業気象学会,農業食料工学会,生態工学会,農業情報学会,農業施設学会の合同大会です.
農業情報学会において「代替タンパク質・アグリテック」研究部会を2023年から設立し,その活動の一環として,オーガナイズドセッション「フード&アグリテック~食品ロス・昆虫など未利用資源利用とクロステック~」を企画・開催しました.
セッション概要:
今後の農業生産では,食品ロス・昆虫・微生物などの未利用資源や機能等を積極的に活用した持続的な循環型システムの構築が重要である.本OSではこれらに関する先端技術を活用したフードテックやアグリテックについて学術交流を目指す.
発表プログラム:
- 食用昆虫をとりまく状況とその安全性等に関する考え(RS事業):稲津康弘氏(農研機構)
- メタボローム解析に基づくカイコサナギの高品質乾燥法の検討:坂本一馬(九大・生資環)
- Self-selectionによる食品ロスを活用したコオロギ(Gryllus bimaculatus)混合飼料の有効性の検証:秋山大知(東京農業大学大学院)
- Cricketコンテナファームアグリステムの開発-セントラル幼体生産方式に関する研究-:出野 翔(東京農業大学大学院)
- Cricketコンテナファームアグリシステムの開発-ユニットハウスを活用したコオロギ生産施設の検討-:西野智哉(東京農業大学大学院)
- Development of AI System to Extract Cricket Behavior:Thanakorn Kaewplik(東京農業大学大学院)
- Eco&Bee CPS-Integration of CPS into Traditional Beekeeping-:OrucOrucov(東京農業大学大学院)
- CPS環境制御装置の開発-植物・茸・昆虫への応用-:T M Ahmmed Shybani Simon(東京農業大学大学院)
- 3Dフードプリンターを活用した新食品開発の検討:岡崎駿也(東京農業大学)
- 循環型農業生産を想定したコオロギフラス肥料化の検討:黒須毅(東京農業大学)
- 総合討論
2023年9月28日にキックオフされる農林水産省RS事業「持続可能な農林水産業推進とフードテック等の振興に対応した未来の食品安全プロジェクトのうち、食用昆虫中の有害物質のデータベース化、管理手法の確立」の代表である農研機構・稲津先生にご講演して頂き,東京農業大学の大学院生や学部生を中心に発表をさせて頂きました.
農業工学系の学会では,積極的な昆虫の利活用などはメジャーではないため参加者は限られましたが,こうした研究活動を知って頂く機会と,学生の経験になればと思いました.
参加した大学院生・学部生は非常に落ち着いて良い発表をしてくれました.
お疲れさまでした!